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毎日しっかりと歯磨きをしているにもかかわらず、歯茎から出血が続くというご相談をよくいただきます。出血は身体からの大切なサインです。

不安に感じる方もいらっしゃいますが、原因を特定し、適切に対処すれば改善する可能性は十分にあります。

この記事では、歯磨き中の出血の主な原因と、取るべき行動について解説します。

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出血の原因は？まずは歯科医院へ相談を

歯茎からの出血の原因として、まず考えられるのは以下の5点です。

多くの場合、原因は口腔内の問題であり、適切なケアや治療で改善が見込めます。

1. 磨き方（ブラッシング方法）が間違っている

出血が歯磨きの時だけに限定される場合、ブラッシングの仕方が主な原因であることが最も多くあります。

• 力の入れすぎや間違った動かし方: 歯ブラシをゴシゴシと強く当てすぎたり、磨く場所に応じた適切な角度や動かし方ができていなかったりすると、歯茎を傷つけて出血させてしまいます。

• 利き腕による偏り: 利き腕側が特に力が入りやすく、磨きすぎてしまう（オーバーブラッシング）、あるいは逆に磨き残しが多くなる箇所が出てしまうことがあります。

2. 歯ブラシの毛の硬さが合っていない

市販されている歯ブラシには「かため」「ふつう」「やわらかい」などの種類があります。

• 歯茎が健康な方は「ふつう」で問題ないことが多いですが、力を入れて磨く習慣がある方や、歯茎が弱っている方が「かため」のブラシを使うと、歯茎を物理的にこすり過ぎて出血につながります。

3. 歯肉炎・歯周炎（歯槽膿漏）が起きている

歯茎の炎症、つまり歯肉炎や歯周炎（歯槽膿漏）が発生していると、非常にデリケートな状態になり、少しの刺激（歯磨きなど）で簡単に出血します。

• 主な原因: 歯磨きの回数や仕方が不十分で、歯垢（プラーク）が溜まり、細菌感染によって炎症が起きるケースが最多です。

• その他要因: 噛み合わせの不具合や、食いしばり、歯ぎしりなど、特定の歯に継続的な力がかかることも炎症の原因となることがあります。

4. 噛み合わせの問題

特定の歯に強い力がかかり続けたり、歯ぎしりで歯を支える組織に横方向の力が加わったりすると、その箇所の歯茎に炎症（歯肉炎・歯周炎）が生じ、出血しやすくなります。

噛み合わせの治療や調整が必要となる場合があります。

5. まれに血液の病気が隠れているケース

上記のような口腔内の疾患だけでは説明がつかない、またはなかなか出血が止まらない場合は、血液の疾患（白血病など）が隠れている可能性も否定できません。

これは稀なケースですが、歯科治療で出血が止まらないことがきっかけで血液の病気が判明した事例もあります。

出血に気づいた時の適切な対処法

歯磨き中に出血を見つけたら、まずは以下の行動を推奨します。

1. まずは歯科医院を受診する

出血の原因がブラッシングミスによるものか、歯肉炎・歯周炎によるものか、自己判断は難しいです。早めに歯科医師や歯科衛生士に相談し、専門的な診断を受けましょう。

• 歯科指導: 磨き残しを染め出し液で確認してもらい、ご自身に合った正しい歯磨き方法や歯ブラシの種類を教えてもらうことが、最も早く改善する道です。

• 歯周病治療: 歯肉炎・歯周炎が原因の場合は、進行度に応じて歯周病治療や噛み合わせの調整を行います。

2. 血液の疾患が疑われる場合

歯科医院での検査や治療だけでは出血が改善しない、あるいは他の症状（全身の倦怠感など）を伴う場合は、内科を受診するか、かかりつけの歯科医院から連携している大きな病院を紹介してもらいましょう。血液検査を通じて、出血が止まりにくい原因を詳しく調べることが可能です。

出血は体の異常を知らせるサインです。不安を解消するためにも、早期に専門家へ相談しましょう。

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